『殺し屋の営業術』に学ぶ、営業の基本
2026.02.10
『殺し屋の営業術』を読みました。
小説ではあるけれど、読んでいて何度も「これは営業の話だな」と感じる場面がありました。
営業とは、テクニック以前に、
どんな姿勢でお客様の前に立つのかということが、繰り返し描かれています。
特に印象に残ったのは、第一印象に対する考え方。
お客様と会うその一瞬で、信頼できるかどうかはほぼ決まってしまう。
だからこそ、服装や身だしなみを決して軽く扱わない。
作中では、
どんなに状況が切迫していても、
服が汚れていたら必ず着替えてからお客様の前に立つ、
という姿勢が描かれています。
「そんなこと当たり前じゃないか」と思う反面、
色々な事を理由に、
まあいいか、と流してしまう瞬間が自分にもあるな…と、少しドキッとしました。
この本が面白いのは、
それを“正論”として押しつけてこないところ。
殺し屋という極端な立場だからこそ、
仕事に向き合う覚悟や、相手への敬意が、逆にストレートに伝わってきます。
そしてもう一つ、忘れられないのが表現のしかた。
音が騒がしいある施設に入る場面で出てくる
「音の洪水が鼓膜に殺到していき」という一文。
「うるさい」で終わらせず、
体感としてその場の空気が伝わってくる。
言葉ひとつで、ここまで情景が変わるのかと驚きました。
営業も同じで、
何を言うかだけでなく、
どう伝えるかで、相手の受け取り方は大きく変わります。
仕事への姿勢と、言葉の選び方。
小説という形を借りて、
その大切さを静かに教えてくれる一冊でした。